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腐ったダメヲタクのはきだめ

逆転裁判123成歩堂セレクション

ストアのセールにあったのでついに手を出しました。
三作分の軽い感想文です。
※以下、ネタバレ要素を含みます。

逆転裁判とは

1話2話まで終了して思ったのが、「裁判とは?」である。
警察はろくに証拠品も調べないわ、ガバガバの証言しかしない証人、揚げ足取りしかしない尋問。シミュレーションのようなゲームを想像していたわけではなかったのですが、度肝を抜かれました。
ハッタリ上等、言い負かし合戦の法廷バトルでした。独特な法廷バトル、個性豊かすぎるキャラクターそして特徴的なテキスト。これらが作り出す世界観がたまらないです。

シナリオ

三作ともオカルト要素が強いです。霊媒師が事件の根幹に関わっていたり、霊媒師に降りた人物が助言をしてくれたり…3はそもそも最後の方は綾里家(霊媒師の一族)がメインだったりと、現実的にはありえないことのオンパレードでした。

オカルトと法廷バトルという変わった組み合わせですが、これがとても面白く仕上がっていました。
事件で関わる人々にも伏線が貼ってあり、小ネタがそこかしこに仕込んであるのでシナリオの長さのわりに中弛みをあまり感じませんでした。テキストが簡潔にまとまっていたというのも大きな要因だと思います。読みやすいテキストです。
三作とも伏線の張り方と回収の仕方に鳥肌が立つくらい素晴らしかったです。3は特に集大成といった感じで大盛り上がりでした。

キャラクター

あまりにも濃いキャラばかりです(笑)
メインはもちろんサブも個性的なキャラしかいなくて、お腹いっぱいになります。
主人公の成歩堂が思ったより熱血漢溌剌キャラではなかったのが意外でした。少し達観したドライさもあり、たまに辛辣な発言をしたりと人間らしさを詰め込んだキャラでした。とても好感の持てる主人公です。
鞭で人を叩いたり法廷でコーヒーをがぶ飲みしたり…検事側もとにかくキャラが濃い。御剣がまともなキャラに見えてきます。いや、彼は元からまともですけどね(笑)弁護士側がスーツなのに対して、検事側は西洋の貴族風の衣装ですがこれがうまく場面に溶け込んでいるのがすごいと思います。
メインとサブの区切りが分からなくなる程度には全員キャラが濃いです。

システム・難易度

可もなく不可もなくといった感じです。不満はテキストの早送りが全然早送りじゃなかったところくらいですかね。やり直す時にちょっと面倒くさかったです。
難易度は2から一気に上がったように思います。サイコロックの解除と法廷での証言追加の条件が難しかったです。ゲームシステムに複雑さはないですが、証拠集めなど手順を踏まないといけない箇所が多かったです。
高度な推理を要求されるわけでもなかったので、終わってみれば丁度いい難易度でした。

トロフィー

4割くらいはシナリオクリアで自動取得できます。
あとは探偵パートで調べるをしまくっていたら取れました。トロフィー欄に取得条件が書いてあるのでそこに注意してプレイしていれば攻略情報がなくても取れました。「はしごと脚立」「おばちゃんの痕跡」などは分かりやすかったです。

証言でゆさぶる、つきつけるを失敗する系は条件がわかりにくかったので初見クリア後に攻略情報に頼りました。「弁当マスター」「本土坊の外国語教室」の二つは特に条件がわかりにくかったです。
ゆさぶる系のトロフィーは証言者の反応を見るなど楽しんで取得できたので、ぜひトロフィー目当てでなくともやってほしいです。
プレイヤースキルに依存したトロフィーはないので気軽にトロコンできる作品です。

総評

前情報が成歩堂と御剣というキャラがいること、「異議あり!」という場面があることくらいだったのですが、逆にそのくらいの予備知識しかない方が楽しめました。この作品はネタバレ踏まずにやるのが一番楽しいと思います。
法廷バトル後半の追い込みは熱くなりました。「異議あり!」「待った!」の応酬はテンション上がりまくりました。カットインの入り方とテンポが最高すぎて鳥肌立ちます。勢いしかないわけではなく、ちゃんと伏線も回収したうえでの流れなので気持ちよく見ていられます。
各作品で一区切りついていますし、濃いキャラしかいないわりに話がちゃんとまとまっています。ブツ切りエンドや次回作ありきの作りではない(次回作への伏線はある)ので安心してプレイできるので、人に勧めやすいですね。

名作の名に恥じない作品でした。素晴らしい作品をありがとうございます。